夜には、家の下の公園で会った。
この公園も、思い出いっぱいの場所だ。どっちかが叱られたり家に居たくない理由があったりするときには、この公園で何時間も喋って過ごした。
それにしても、夏の夜の公園は蚊が多い。
「じゃあ改めて、誕生日おめでとう」
「ありがとう。開けていい?」
もちろん、という声を聞くより先に包み紙に手をかけていた私は、そのまま中身を取り出した。それは、ティッシュケースくらいのサイズの木の箱だった。
「……何これ?」
「開けてみて」
言われるがままに開いたが、中身は空っぽ。つい文句を言おうとしたとき。
「あ、この曲……」
優史がくれたのは、オルゴールだった。
「オーバーザレインボウ。なんかいざ探すと何買えばいいか分かんなくて、お店もどこ入るべきかすら分からなかったし……。そしたら、この曲が流れてきて、ああ、これだって思ったんだ。夏花、覚えてる?この曲のこと」
覚えてるよ、と返事をした。
まだ小さかったので全部は覚えていないが、その日の思い出を引っ張り出し、脳内で再生させた。
この公園も、思い出いっぱいの場所だ。どっちかが叱られたり家に居たくない理由があったりするときには、この公園で何時間も喋って過ごした。
それにしても、夏の夜の公園は蚊が多い。
「じゃあ改めて、誕生日おめでとう」
「ありがとう。開けていい?」
もちろん、という声を聞くより先に包み紙に手をかけていた私は、そのまま中身を取り出した。それは、ティッシュケースくらいのサイズの木の箱だった。
「……何これ?」
「開けてみて」
言われるがままに開いたが、中身は空っぽ。つい文句を言おうとしたとき。
「あ、この曲……」
優史がくれたのは、オルゴールだった。
「オーバーザレインボウ。なんかいざ探すと何買えばいいか分かんなくて、お店もどこ入るべきかすら分からなかったし……。そしたら、この曲が流れてきて、ああ、これだって思ったんだ。夏花、覚えてる?この曲のこと」
覚えてるよ、と返事をした。
まだ小さかったので全部は覚えていないが、その日の思い出を引っ張り出し、脳内で再生させた。