ずっと一緒に居たいというのは、誰しもが一度は思う、決して大きすぎないはずの願いだ。けれどもそれは、叶わぬまま別れに向かっている。

終わりがすぐそこに見えてからでないと、残り時間が限られているということにさえ気付くことができない。そんな幼い自分にはまだ、あの日の行動が正解だったのか、他に何ができたのか、答えは見つからない。



好きな人が目の前にいる。それがどれほど幸せなことか、今では痛いほどに分かる。

互いに消えることのない罪悪感を一生胸に抱えて、でもそれすらもすべて包み込んでしまう愛情を互いにもって、最期は病室で過ごした。
何度も何度も聴いたメロディを流しながら、2人で。