その日から、随分と日常が変わってしまった。
余命、という言葉を自分に向けられたのは初めてで、頭は混乱していた。詳しいことは分からないけれど、煙をたくさん吸ってしまったことで身体に大きな影響が出たという。それにしても跡に残ってしまう火傷がなくてよかったですねと、あと1年持つかどうかという身体に、医者はそう言った。
あと1年、いったい何ができるのだろうか。何かをする気なんか、起きるのだろうか。