小学校四年生になった頃から髪型が嫌になった。その時から今通っている理髪店に一人で行き、決まったセンター分けを頼み続けている。スカート、ブラウスなどのいわゆる女子が着るアイテムも嫌いになった。そのような感情が芽生え始めてからはセンター分けのショートカットでパーカーとデニムという服装になった。すると、男子たちに昼休みサッカーに誘われるようになった。私は意外と筋がよく軽々とドリブル、リフティング、パス、シュートなどの一連の流れは出来ていた。なんか宙に浮いている感じに陥った。体が思うように、素直に動き出してここでやっと自分がやりたいものに出会ったと思った。必死に母に頼み込んで、少年サッカーを始めた。すると、いっきに急成長し、同学年の男子の技術力を追い抜かし、ストライカーして副キャプテンとして小学校最高学年に幕を閉じた。もうこの頃からは男子に間違われることや、男子としての認識、周りから"玲王 "と呼ばれる喜びや快感の沼から抜け出せなくなってしまっていた。