家に帰ると悠月さんからのDMが溜まっていた。既読をつけようか、つけまいか。悩んだ末つけることにした。
〈今日は誠に申し訳ございませんでした。私が急に帰ってしまったのは悠月さんのような方と自分を比べてしまってその場にいられなくなり、思わずしてしまいました。悠月さんは何も悪くありません。すいませんでした。〉
〈そうだったんだね。一つ聞いてもいいかな。ずっと気になってて。前の彼ってどんな人?〉
なんで急に。優しくて、かっこよくて、その一面かわいくて。面白くて、明るくて、元気で。私のことが大好きで。
あ。あぁ。そうだったんだ。私悠月さんを遥真に重ねてしまってたんだ。少しの共通点だけでも遥真に見えてたんだ。それくらい私って遥真のことが好きなんだな。今すぐ会いたい。
「遥真。ごめんね。今すぐ会いたい。」
「本当に?ありがとう。俺も今呼ぼうとした。今近くいるから家行くね?」
「もう待ってるなんて無理。今すぐ行く。」
私は必死に探して、やっと遥真を見つけた。
「遥真。ごめんね。こんな私で。」
私は今までのすべてを遥真に話した。
滅多に泣かない遥真が泣いているなんて。こういうとこも好きなんだよな。
「大丈夫。そんな玲緒が大好きなんだから。
やり直そ?」
「もちろん!」
私はその日からボーイイッシュもやめた。なんとなく女の子も楽しそうと感じたからだった。遥真も大賛成。
髪を伸ばし、服も変えて。生まれ変わったようだった。友達も増え、部活も順調、遥真とも順調。今までにない最高の日々を送っている。そんな大好きな君と一生続きたい。