「あ、そろそろかな」
やっぱり展望台にもそこそこに人はいたけど、隅田川ほどは混んでいなかった。
しばらく待っていると、一筋の光が空に向かって上り始めた。
その光はやがて弾けて、夜空に綺麗な花を咲かせた。
「綺麗……」
「……」
私と千波くんは、手を繋いだまま、花火をただ見つめていた。
「奈央」
「ん?」
「俺は、奈央のことが好きです。…これからも一緒にいてください」
千波くんは改まったようにそう言うとすっと顔を近づけてキスをした。
ちょうど、最後の花火が花を咲かせる瞬間に。
「っ!?ち、千波くん、ここ外……」
「ごめん、けど、今日は特別」
「何、それ……」
ずるいなぁ、と思いつつも、嬉しかった。
千波くんと出会ったばっかりの時はこんな風に出かけて、笑い合える日が来るなんて、夢みたいだった。
今は当たり前のように隣にいるけど、こうして君と出会えて──少しだけ息がしやすくなった気がした。
やっぱり展望台にもそこそこに人はいたけど、隅田川ほどは混んでいなかった。
しばらく待っていると、一筋の光が空に向かって上り始めた。
その光はやがて弾けて、夜空に綺麗な花を咲かせた。
「綺麗……」
「……」
私と千波くんは、手を繋いだまま、花火をただ見つめていた。
「奈央」
「ん?」
「俺は、奈央のことが好きです。…これからも一緒にいてください」
千波くんは改まったようにそう言うとすっと顔を近づけてキスをした。
ちょうど、最後の花火が花を咲かせる瞬間に。
「っ!?ち、千波くん、ここ外……」
「ごめん、けど、今日は特別」
「何、それ……」
ずるいなぁ、と思いつつも、嬉しかった。
千波くんと出会ったばっかりの時はこんな風に出かけて、笑い合える日が来るなんて、夢みたいだった。
今は当たり前のように隣にいるけど、こうして君と出会えて──少しだけ息がしやすくなった気がした。