「行ってきます!」
「はいはい、楽しんできてね」
迎えた当日。お母さんは何故か私よりも張り切っていて、着付けとメイク、髪型までばっちりセットしてくれた。
今日待ち合わせにしてあるのは、花火大会がある隅田川の近く。
「まだ来てないかな」
約束は夕方五時。一人で腕時計を見ながらそわそわして待っていると、浴衣姿の千波くんの姿が見えた。
「奈央、待った?」
「あ、ううん!全然!」
「じゃ、行こうか」
「うん」
歩き出すと、千波くんは自然に私の手を自分の手と繋いでくれた。
「!!」
「人、多いから」
千波くんは少しだけ照れたようにそう言うと再び歩き出した。
「奈央はどこ行きたい?」
「えー……じゃあ、ヨーヨーでも釣ってみる?」
「なんか子供っぽいこと言うな」
「だって、花火大会とかほとんど行ったことないし」
「…そっか。じゃあ、今日、忘れられないくらい思い出作ろ」
「うん!!」
ヨーヨーの売り場に行くと、子供が遊ぶような小さいプールに、色鮮やかなヨーヨーが浮いていた。
「はいはい、楽しんできてね」
迎えた当日。お母さんは何故か私よりも張り切っていて、着付けとメイク、髪型までばっちりセットしてくれた。
今日待ち合わせにしてあるのは、花火大会がある隅田川の近く。
「まだ来てないかな」
約束は夕方五時。一人で腕時計を見ながらそわそわして待っていると、浴衣姿の千波くんの姿が見えた。
「奈央、待った?」
「あ、ううん!全然!」
「じゃ、行こうか」
「うん」
歩き出すと、千波くんは自然に私の手を自分の手と繋いでくれた。
「!!」
「人、多いから」
千波くんは少しだけ照れたようにそう言うと再び歩き出した。
「奈央はどこ行きたい?」
「えー……じゃあ、ヨーヨーでも釣ってみる?」
「なんか子供っぽいこと言うな」
「だって、花火大会とかほとんど行ったことないし」
「…そっか。じゃあ、今日、忘れられないくらい思い出作ろ」
「うん!!」
ヨーヨーの売り場に行くと、子供が遊ぶような小さいプールに、色鮮やかなヨーヨーが浮いていた。