「綺麗……!」
周りに迷惑にならない程度に声を押さえながらも感嘆の声を漏らす。
千波くんも、すっかり見入っているようで、天井を真っ直ぐに見つめていた。
「……」
星空を見ながら、穏やかに時間は過ぎていくのだった。

四十分にも及ぶ上映が終わった後、私と千波くんはどこに行くか考えていた。
入り口にあったマップを広げてどこに行こうか考えた結果、とりあえずエレベーターで少し下に降りて、雑貨などを見ることにした。
「可愛い……!」
二人で雑貨をしばらく見たところで千波くんが
「ごめん、ちょっとお手洗い、行ってくる」
と言った。
「あ、うん。じゃあ、ここで待ってるね」
「うん」

そう言って十分後。
「ごめん、遅くなって。混んでてさ」
と言いながら千波くんは戻ってきた。
「ううん、全然大丈夫」
「そろそろお腹減る?」
「そうだね」
時計を見ると、ちょうどお昼前。私たちは、混み合う前に、と早めに近くのカフェに入った。