迎えた日曜日。
千波くんの家を教えてもらった。昨日の夜は楽しみのあまり、なかなか寝れなくてその分の時間は分からないところがあったらいけないので、数学の復習をしてきた。
朝は、何を着て行ったらいいのか分からず、三十分も悩んで、無難そうなブラウスに、校則の丈より少し短めのスカート、靴下にローファーを合わせて行った。
千波くんの家が近づくにつれてドキドキが止まらず、心臓が脈打つ速さも速くなっていることが分かる。
「ここかな……」
そう言ってスマホのナビを閉じ、視線をスマホから家に移すと、そこには大きな家があった。私の家もそこそこに大きいと聞いたことがあるが、それよりも大きい。
「でかっ…」
余計に緊張してしまう。私は緊張のあまり震える手を押さえて、チャイムを鳴らした。
『はい、水無瀬です…あ、奈央?』
「あ、うん!」
『ちょっと待ってて、すぐ行く』
言われた通り、玄関の前で待っていると、程なくして玄関の扉が開いた。