「いつも美優が迷惑かけてないか?」


「ううん。私ずっと個室だったりここでも一人だったの。だから今はむしろ美優ちゃんが話し相手になってくれるから入院生活も退屈しなくて助かってる」


「そうか、良かった。……奈々美の怪我は、やっぱり酷いの?」


「まぁ……怪我は美優ちゃんと似たようなものだよ。手足の骨折と打撲。あとは細かい擦り傷とか?ここの傷跡は残っちゃうみたいだけど、それ以外はちゃんと治るって。さっきのレントゲン次第ではリハビリも進み始めるみたいだし、順調に回復に向かってるよ」


「そっか、良かったな」


「うん」



レントゲンの結果が出たら、また東海林先生に呼ばれることだろう。今でも痛みが無い部分を軽く動かす程度のリハビリはしている。


しばらく右手と右足を動かさないような生活をしているため、筋肉の萎縮と減少があるからと早くから理学療法士さんと面会して少しずつ体を動かしてきた。


自分の足で歩けるようになるまではまだまだ時間はかかるし、そこから今まで通りに歩けるようになるまではさらに時間がかかることだろう。落ちた筋肉をまた付け直さないと、左右差も出てきてしまう。


そうならないためのリハビリもしばらく頑張らなくては。