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「え?どういうこと?」


「私のこと知ってるみたいで、ドアを何回も叩いてきて、"開けろ"って言ってて。急に怖くなっちゃって……」


「そう、そんなことがあったの。……ってことは、その人モニターに映ってるのよね?」


「う、うん……」



あの女の人の話しをお母さんにすると、怪訝そうに私から一度離れてインターホンのモニターを見に行く。


そこの履歴を開いて、お母さんも動きを止めた。



「……そう、その人。その人が何回もドア叩いてきたの」


「……本当に、この人が?」



昨日までの履歴もチェックしているお母さんは、そのまま言葉を止めた。



「うん。……お母さんも、知ってる人?」



待ちきれずに問いかけると、お母さんはゆっくりとこちらを振り向いて。



「知ってるも何も……」



その続きを聞いて、私は。



「───この人、今までずっと奈々美を預かってくれてた二軒隣のおばさんよ……?」



動揺しているお母さんの顔を、目を見開いて見つめる。



「二軒隣の、おばさん……?」



復唱した瞬間、私は頭を何か硬いもので殴られたような錯覚がして。



「奈々美!?奈々美……!───!?」



そのまま倒れるように意識を失った。