そして最後のフルーツ盛り合わせまでまったく手と口を止めることなく、平らげてしまった。気づけば汗がほとばしりそうなほど体が熱かった。
それを見届けて、料理人はこれまた手際よく片付けて帰っていった。お会計は一人五万で、プラス出張費十万だった。思ったよりとてつもなく高価だった。
その後、一息してえみが風呂に入った。一緒に入ろうかと言ったが、回し蹴りをされてしまった。続いて僕も入る。お風呂も言うまでもなく広い。クロールでもできそうだ。実際に平泳ぎと背泳ぎはやってみた。そしてもちろんジェットもついている。ジェットを腰や背中だけでなく、股間にも押し付けてみた。小学生のようにはしゃぎながら入ってしまう。こんなお風呂が自宅にあれば、毎日朝晩入ってしまうかもしれない。
いつの間にか長風呂して出ると、えみはもう明りを暗くして寝る体勢になっていた。二人とも備え付けのネグリジェみたいなのを着ている。ネグリジェなんて、AV男優しか着ないものだと思ったが、当たり前のように置いてあった。
僕も大人しくベッドに横になった。窓からは夜景が見えた。きらびやかな世界だ。夜のほうが眺めがよいかもしれない。カップルで来たら、最高の夜になるだろう。
僕も眼鏡を外して横になった。すると、えみがこちらを向いた。
「これからどうするの?」
「これから?」
「そう。これから」
どういう意味だろう。普通に考えたら、飲み会後の「このあとどうする?」的な意味だと捉えていいのだろうか。いきなりの展開に体が熱くなる。そんな心構えはしていなかった。
「いや、僕はえみさんに合わせますよ」
「え?」
「えみさんがしたいならもちろんします」何を言っているのだろうと思いつつ、もはや衝動を抑えられそうになかった。
「いや、違う違う。そういう意味じゃない。あんたとするわけない。明日の予定のことを聞いてる」
どうやら壮大な勘違いをしたらしい。ものすごく恥ずかしい。すげえ恥ずかしい。
「いや、もちろんです。わかっています。明日以降も、えみさんが望むようにします」
なんとか挽回しようとかなり急ハンドルを切った。でも、ほぼ事故には違いない。
「違うよ。この物語の主人公はあなた。わたしはただそれに便乗しているだけ」えみが冷静に言う。
それを見届けて、料理人はこれまた手際よく片付けて帰っていった。お会計は一人五万で、プラス出張費十万だった。思ったよりとてつもなく高価だった。
その後、一息してえみが風呂に入った。一緒に入ろうかと言ったが、回し蹴りをされてしまった。続いて僕も入る。お風呂も言うまでもなく広い。クロールでもできそうだ。実際に平泳ぎと背泳ぎはやってみた。そしてもちろんジェットもついている。ジェットを腰や背中だけでなく、股間にも押し付けてみた。小学生のようにはしゃぎながら入ってしまう。こんなお風呂が自宅にあれば、毎日朝晩入ってしまうかもしれない。
いつの間にか長風呂して出ると、えみはもう明りを暗くして寝る体勢になっていた。二人とも備え付けのネグリジェみたいなのを着ている。ネグリジェなんて、AV男優しか着ないものだと思ったが、当たり前のように置いてあった。
僕も大人しくベッドに横になった。窓からは夜景が見えた。きらびやかな世界だ。夜のほうが眺めがよいかもしれない。カップルで来たら、最高の夜になるだろう。
僕も眼鏡を外して横になった。すると、えみがこちらを向いた。
「これからどうするの?」
「これから?」
「そう。これから」
どういう意味だろう。普通に考えたら、飲み会後の「このあとどうする?」的な意味だと捉えていいのだろうか。いきなりの展開に体が熱くなる。そんな心構えはしていなかった。
「いや、僕はえみさんに合わせますよ」
「え?」
「えみさんがしたいならもちろんします」何を言っているのだろうと思いつつ、もはや衝動を抑えられそうになかった。
「いや、違う違う。そういう意味じゃない。あんたとするわけない。明日の予定のことを聞いてる」
どうやら壮大な勘違いをしたらしい。ものすごく恥ずかしい。すげえ恥ずかしい。
「いや、もちろんです。わかっています。明日以降も、えみさんが望むようにします」
なんとか挽回しようとかなり急ハンドルを切った。でも、ほぼ事故には違いない。
「違うよ。この物語の主人公はあなた。わたしはただそれに便乗しているだけ」えみが冷静に言う。