私もあなたも、すでに別々の道を歩んでいて、もうあの頃とは状況が変わってしまいました。だから、2人で飲みに行くこともできませんし、あんな風に純粋に治療方針を相談したり、悩み事を隠すことなく打ち明けたり、することはできないことはわかっています。ですが、それでも、それを今でも望んでいる自分がいるのです。あなたのことを思い出すだけで、今でも胸の深いところがキュンと痛いんです。この痛みは、もちろん心臓病とか、そういう類のものではありません。それは自分が何よりもわかっています。この痛みが何なのかも。当時のあなたの笑顔も泣き顔も寝顔も全て、私の宝物でした。いえ、過去形ではないですね。こんなところで見栄を張っても仕方ありません。今でも、私の宝物です。
そうそう、私が大学を辞める時に、あなたからペアのマグカップをプレゼントしてくれたのを覚えていますか? あなたにとっては、何となく選んだだけのマグカップだったかもしれません。ですが、私はプレゼントされたマグカップがすごく嬉しくて、実はまだ大事に保管しています。せっかくプレゼントをしてくれたのに、使っていなくってごめんなさい。でも、あなたから貰ったプレゼントを汚したくなかったし、使うなんてもったいなくってできなかった。あのマグカップは、私にとってお守りみたいなものだから。他の誰にも見せることのない、私の青春の思い出です。
こんなことを、今言われても、あなたは困るかもしれません。ですが私は、あなたの居場所を探しているんです。コンビニ、駅の前、病院の受付。約束もしていないのに、私の前にふらっと現れるんじゃないかと、町の中を見渡して探しています。そしてふとした瞬間に、あなたの匂いがしたような気がして、あなたのことを思い出してしまう。わざと忘れようとしたことはありません。ですが、記憶というのは、どんどん新しい記憶に追いやられて、古い記憶は色あせていくもの。それなのに、色あせない記憶が、あなたとの日々。どうしてこうなってしまうのか、私にはわかりません。
そうそう、私が大学を辞める時に、あなたからペアのマグカップをプレゼントしてくれたのを覚えていますか? あなたにとっては、何となく選んだだけのマグカップだったかもしれません。ですが、私はプレゼントされたマグカップがすごく嬉しくて、実はまだ大事に保管しています。せっかくプレゼントをしてくれたのに、使っていなくってごめんなさい。でも、あなたから貰ったプレゼントを汚したくなかったし、使うなんてもったいなくってできなかった。あのマグカップは、私にとってお守りみたいなものだから。他の誰にも見せることのない、私の青春の思い出です。
こんなことを、今言われても、あなたは困るかもしれません。ですが私は、あなたの居場所を探しているんです。コンビニ、駅の前、病院の受付。約束もしていないのに、私の前にふらっと現れるんじゃないかと、町の中を見渡して探しています。そしてふとした瞬間に、あなたの匂いがしたような気がして、あなたのことを思い出してしまう。わざと忘れようとしたことはありません。ですが、記憶というのは、どんどん新しい記憶に追いやられて、古い記憶は色あせていくもの。それなのに、色あせない記憶が、あなたとの日々。どうしてこうなってしまうのか、私にはわかりません。