そんな風に忙しかった研修医時代。お互いに、寝るために家に帰る時間もなく、ずっと病院にいましたよね。睡眠不足になった時なんて、あなたは隙間時間に仮眠をとるために、パイプ椅子を3つ並べて寝ていたこともありましたね。あなたにとって、それは普通のことだったのかもしれないですが、それでもあなたは女性です。私はそんなあなたを見て、
「おいおい、仮にもキミは女性なんだから、もっと人目につかない、寝やすい場所でゆっくり寝なさいよ」
と心の中で思ったものです。あなたは知らないでしょう。私がこんなことを想っていたなんて。それに、私はすーすーと気持ちよさそうに眠っているあなたの寝顔を見て、思わず笑顔になっていました。今まで言ったことなかったけど、あなたの寝顔はとても可愛かったから。あの光景は今でも、私の心のアルバムの中にあります。消去してくれなんて、言わないで下さいね。あなたのあの寝顔も、あの頃の私たちの思い出の1つなんですから。
あなたは、休憩室での仮眠の時もそうですが、元々の性格が豪快でしたよね。でも気を遣うこともできる人で、酒の席では、進んで先輩の先生にお酒を注いで回ったり、コロコロと心地よい鈴のような声で笑っていました。あなたのその笑い声を聞くたびに、酒の席も良いものだなと思ったものです。でも酒の席ということもあって、無礼講と言って場をしらけさせるようなことをいう先輩もいましたよね。でもあなたは、そんな先輩に対して、軽くあしらって、相手が気分を害さないように持っていく手腕を持っていた。あれは本当に、さすがとしか言えないです。心の中で、何度拍手を送ったことか。それはきっと、私だけではないはずです。あの場にいた人たちは、みんながあなたに拍手を送っていたと思いますよ。あなたは本当に、誰とでもコミュニケーションが上手に取れて、距離を縮めることができる人だった。それは大きな才能です。そんなあなただから、私も惹かれたんだと思います。
あなたもご存じのように、私は不安が強くて、ミスをすることが嫌いだから、どんな時でも石橋を叩いて渡る様な慎重なところがあります。どんなことであっても、丁寧にきっちりとこなしていくことが好きでした。そんな私の性格は、病院にいる人たちなら、みんなに知られていることだったよね。だから、看護師にこんなことを言われたことがあります。
「先生みたいに細かいことを気にする人は、女性からしたらやりにくいから敬遠されちゃうと思いますよ。結婚をするとしたら、やっぱり大雑把な男性の方がいいですし」
そんな冗談を言われるほどだったから、私は本当に自他ともに認めるぐらいに、細かい性格だったんだと思います。そう思うと、大雑把なあなたとは対極にいたのかもしれませんね。ですが、知っていますか? 似たもの同士だと確かに同じ考え方を持っているので、理解し合えるけど、それだけで終わってしまう。けれど、自分にないものを持っている同士だと、お互いに足りないところを補いあえるから、人生のペアとしてはうまくいくんだということ。私たちは、似た部分もあるし、正反対の部分もあるし、お互いに欲しいと思っている部分もありましたよね。だから、あなたと私は人生のペアとして、最高の相性だったのではないかと、今でも思っています。
「おいおい、仮にもキミは女性なんだから、もっと人目につかない、寝やすい場所でゆっくり寝なさいよ」
と心の中で思ったものです。あなたは知らないでしょう。私がこんなことを想っていたなんて。それに、私はすーすーと気持ちよさそうに眠っているあなたの寝顔を見て、思わず笑顔になっていました。今まで言ったことなかったけど、あなたの寝顔はとても可愛かったから。あの光景は今でも、私の心のアルバムの中にあります。消去してくれなんて、言わないで下さいね。あなたのあの寝顔も、あの頃の私たちの思い出の1つなんですから。
あなたは、休憩室での仮眠の時もそうですが、元々の性格が豪快でしたよね。でも気を遣うこともできる人で、酒の席では、進んで先輩の先生にお酒を注いで回ったり、コロコロと心地よい鈴のような声で笑っていました。あなたのその笑い声を聞くたびに、酒の席も良いものだなと思ったものです。でも酒の席ということもあって、無礼講と言って場をしらけさせるようなことをいう先輩もいましたよね。でもあなたは、そんな先輩に対して、軽くあしらって、相手が気分を害さないように持っていく手腕を持っていた。あれは本当に、さすがとしか言えないです。心の中で、何度拍手を送ったことか。それはきっと、私だけではないはずです。あの場にいた人たちは、みんながあなたに拍手を送っていたと思いますよ。あなたは本当に、誰とでもコミュニケーションが上手に取れて、距離を縮めることができる人だった。それは大きな才能です。そんなあなただから、私も惹かれたんだと思います。
あなたもご存じのように、私は不安が強くて、ミスをすることが嫌いだから、どんな時でも石橋を叩いて渡る様な慎重なところがあります。どんなことであっても、丁寧にきっちりとこなしていくことが好きでした。そんな私の性格は、病院にいる人たちなら、みんなに知られていることだったよね。だから、看護師にこんなことを言われたことがあります。
「先生みたいに細かいことを気にする人は、女性からしたらやりにくいから敬遠されちゃうと思いますよ。結婚をするとしたら、やっぱり大雑把な男性の方がいいですし」
そんな冗談を言われるほどだったから、私は本当に自他ともに認めるぐらいに、細かい性格だったんだと思います。そう思うと、大雑把なあなたとは対極にいたのかもしれませんね。ですが、知っていますか? 似たもの同士だと確かに同じ考え方を持っているので、理解し合えるけど、それだけで終わってしまう。けれど、自分にないものを持っている同士だと、お互いに足りないところを補いあえるから、人生のペアとしてはうまくいくんだということ。私たちは、似た部分もあるし、正反対の部分もあるし、お互いに欲しいと思っている部分もありましたよね。だから、あなたと私は人生のペアとして、最高の相性だったのではないかと、今でも思っています。