能エネルギーか何かのように無駄に浪費している。この映画を見れば、あの街角を散策すれば、あの喫茶店で語りあえば・・・、そういう常に一縷の望みを托して、わたしと彼は空しい出会いを繰り返す。そうやって、もう一年近くになろうとしている。気まぐれな私は、今日の気分では、小さな幸せが欲しい。明日はどうなるかわからない。今日というこの日は欲張らない。そこで、つつましやかな歌が生まれる。
 
   暖かな春の道が好き
   涼しげな夏の道も好き
    だけど一番好きなのは
     あなたとともに歩く道
      この仕合せの小径
 
   枯れ葉散る秋の街が好き
   雪の舞う冬の街も好き
    だけどなにより好きなのは
     あなたと愛を語る街
      この仕合せの小町
 
   優しさが不意に絶えるとき
   思いやる胸に風が吹く
    だけどいつかは雪も融け
     あなたとともにこもる小屋
      この暖かな暖炉
 
   一人ずつ生きる道がある
   いつかまた逢える道もある
    だけど私はただひとつ
     二人でともに歩く道
      この仕合せの小径