「だから貯蓄に回される金額だけ、増産した物は売れ残る。したがって、企業は機械を増やして増産しようとは思わない。企業が労働効率を上げるためには、労働者を解雇すればいいんだ。ひとり解雇して、余った機械を残った労働者に使わせれば、労働効率は上がるが、失業者が一人増えて、労働者全体の所得は変わらないし、生産も増加しない」
「失業者が増えているようには思わないから・・・ということは、企業は労働効率を上げるために、解雇はしていないということ?」
「解雇は労働者の士気にかかわるから、企業は意味のない解雇はしない。極端に言えば、毎年同じだけ生産していれば、所得も変わらないし、失業者も増えない。人類史上、暗黒経済時代と言われて中世がそうだった。それが単純再生産。産業革命以降の近代経済社会では、拡大再生産が続いている。風潮として、拡大再生産は善、単純再生産は悪という文化が世界を席巻している。確かに、拡大再生産によって人類の可能性は飛躍的に拡大した。ただし、拡大した生産は新産業、新機軸、新商品、新サービスによってだ」
「単純再生産じゃいけないの?わたしは生まれてこのかた、別に経済的に不都合や不自由は感じないけど。経済が低迷しているから不幸だとは、わたしは感じない」
「君はそうだろう。多くの日本人もそうだと思う。問題は国力だ。労働者の所得が増えないままで、人口が減れば、日本全体の経済規模は縮小する。かつて、経済規模がアメリカに次いで、世界第2位だった時代を知っている高齢者は嘆いている。アメリカは人口も増加しているが、労働効率も上昇している。バブル崩壊以前は、日米の労働効率に大きな格差はなかったが、今では大きな差がついてしまっている」
「何が違ったの?アメリカの人は貯蓄をしないの?」
「日本人のように、預金と言う形で貯蓄はあまりしないが、株式の購入、債券の購入、保険の購入という形で、貯蓄をする。その分、所得増加程、モノは売れないというのは、日本と同じだ」
「どこが違うの?」
「貯蓄の増えた分、企業がモノを買う。ただし企業は消費はしないから企業が買うモノは機械設備投資や人材投資だ」
「ということは企業が機械を増やして、労働効率を上げれば生産が増えて、所得も増えて、増えた生産は消費の増加と投資の増加に吸収される?めでたし、めでたし。それなのに、日本ではなぜ企業が投資を増やさなかったのかしら」
「失業者が増えているようには思わないから・・・ということは、企業は労働効率を上げるために、解雇はしていないということ?」
「解雇は労働者の士気にかかわるから、企業は意味のない解雇はしない。極端に言えば、毎年同じだけ生産していれば、所得も変わらないし、失業者も増えない。人類史上、暗黒経済時代と言われて中世がそうだった。それが単純再生産。産業革命以降の近代経済社会では、拡大再生産が続いている。風潮として、拡大再生産は善、単純再生産は悪という文化が世界を席巻している。確かに、拡大再生産によって人類の可能性は飛躍的に拡大した。ただし、拡大した生産は新産業、新機軸、新商品、新サービスによってだ」
「単純再生産じゃいけないの?わたしは生まれてこのかた、別に経済的に不都合や不自由は感じないけど。経済が低迷しているから不幸だとは、わたしは感じない」
「君はそうだろう。多くの日本人もそうだと思う。問題は国力だ。労働者の所得が増えないままで、人口が減れば、日本全体の経済規模は縮小する。かつて、経済規模がアメリカに次いで、世界第2位だった時代を知っている高齢者は嘆いている。アメリカは人口も増加しているが、労働効率も上昇している。バブル崩壊以前は、日米の労働効率に大きな格差はなかったが、今では大きな差がついてしまっている」
「何が違ったの?アメリカの人は貯蓄をしないの?」
「日本人のように、預金と言う形で貯蓄はあまりしないが、株式の購入、債券の購入、保険の購入という形で、貯蓄をする。その分、所得増加程、モノは売れないというのは、日本と同じだ」
「どこが違うの?」
「貯蓄の増えた分、企業がモノを買う。ただし企業は消費はしないから企業が買うモノは機械設備投資や人材投資だ」
「ということは企業が機械を増やして、労働効率を上げれば生産が増えて、所得も増えて、増えた生産は消費の増加と投資の増加に吸収される?めでたし、めでたし。それなのに、日本ではなぜ企業が投資を増やさなかったのかしら」


