男と遊べ 夜の更けるまで
灰色の空 ごみの浮く海
何がこの世の 真実なんだ
沈め 沈め どこまでも
千尋 万尋 十万尋へ
わたしは 黄色い潜水艦
一月十四日
巨大な器。喫茶店の奥で、深々とレザー・ソファーに腰かけ、メンソールの紫煙をくゆらせて、淡い人生を眺める。ガロの『学生街の喫茶店』が聞こえてくる。
人の持つ七情、喜、怒、哀、楽、愛、悪、欲。正直すぎて堅い人も、潔癖すぎて嫌味な人も、愛らしすぎてうぬぼれる人も、善良過ぎて小さな悪も許せない人も、みんな抱擁したい。『ゴッド・ファーザー』のマフィアも、黒澤明の『酔いどれ天使』の松永のような爪弾きの嫌われ者も、安部譲二の『塀の中の懲りない面々』の極悪非道の犯罪者も、松本清張の『けものみち』の辻々に巣食う社会悪も、シリアやミャンマーの内乱も、核実験も、地球温暖化も、何もかも許容しよう。自分の手で繁栄したものならば、自分の手で破壊しようとも、一向にかまわないではないか。もともと存在していなかったものなのだから。SDGsを否定して、そんなにまでして自分の首を絞めたがっているのなら。
アルベルト・アインシュタインが叫んで、バートランド・ラッセルが『ラッセル・アインシュタイン宣言』に名を連ねても、アルベルト・シュヴァイツァーが「密林の聖者」と呼ばれても、ジャン・ポール・サルトルが『situation』を編集しようとも、小田実が『世直しの倫理と論理』を上梓しようとも、世界は少しも変わらなかった。あるがままのものを、在るがままに容認できないのは小さな坩堝、現存は消滅の肯定。いつかは消滅するものなら、自らの手で潰滅させても同じこと。どうせあと5億年で、地球は太陽に呑み込まれて蒸発してしまうのだから。いずれにしても、エントロピーは増大を続ける。
わたしはジョージ・ガモフ全集の『太陽の誕生と死』を枕にして、夜空の星座、宇宙の果てに思いをはせながら、そこまで許そう。そこで、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの『若きウェルテルの悩み』のような歌が生まれる。
暗い空に沢山星が
ひしめき合っていた
それを屋根の瓦の上で
一人 見つめていた
なんて綺麗な星なんだ
なんて綺麗な夜なんだ
灰色の空 ごみの浮く海
何がこの世の 真実なんだ
沈め 沈め どこまでも
千尋 万尋 十万尋へ
わたしは 黄色い潜水艦
一月十四日
巨大な器。喫茶店の奥で、深々とレザー・ソファーに腰かけ、メンソールの紫煙をくゆらせて、淡い人生を眺める。ガロの『学生街の喫茶店』が聞こえてくる。
人の持つ七情、喜、怒、哀、楽、愛、悪、欲。正直すぎて堅い人も、潔癖すぎて嫌味な人も、愛らしすぎてうぬぼれる人も、善良過ぎて小さな悪も許せない人も、みんな抱擁したい。『ゴッド・ファーザー』のマフィアも、黒澤明の『酔いどれ天使』の松永のような爪弾きの嫌われ者も、安部譲二の『塀の中の懲りない面々』の極悪非道の犯罪者も、松本清張の『けものみち』の辻々に巣食う社会悪も、シリアやミャンマーの内乱も、核実験も、地球温暖化も、何もかも許容しよう。自分の手で繁栄したものならば、自分の手で破壊しようとも、一向にかまわないではないか。もともと存在していなかったものなのだから。SDGsを否定して、そんなにまでして自分の首を絞めたがっているのなら。
アルベルト・アインシュタインが叫んで、バートランド・ラッセルが『ラッセル・アインシュタイン宣言』に名を連ねても、アルベルト・シュヴァイツァーが「密林の聖者」と呼ばれても、ジャン・ポール・サルトルが『situation』を編集しようとも、小田実が『世直しの倫理と論理』を上梓しようとも、世界は少しも変わらなかった。あるがままのものを、在るがままに容認できないのは小さな坩堝、現存は消滅の肯定。いつかは消滅するものなら、自らの手で潰滅させても同じこと。どうせあと5億年で、地球は太陽に呑み込まれて蒸発してしまうのだから。いずれにしても、エントロピーは増大を続ける。
わたしはジョージ・ガモフ全集の『太陽の誕生と死』を枕にして、夜空の星座、宇宙の果てに思いをはせながら、そこまで許そう。そこで、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの『若きウェルテルの悩み』のような歌が生まれる。
暗い空に沢山星が
ひしめき合っていた
それを屋根の瓦の上で
一人 見つめていた
なんて綺麗な星なんだ
なんて綺麗な夜なんだ


