「死ぬということは、モーツァルトを聞けなくなるということだ」
と言っていたが、わたしには意味が分からない。そこで、阿久悠の『もしもピアノが弾けたなら』のような歌が生まれる。
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
その細い指に 慎ましやかな想いを込めて
風に震える花のように
貴女は誰に恋を仕掛けて
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
夕暮れの部屋 赤く染まるレースのカーテン
部屋の明かりもつけないで
貴女は誰に恋を仕掛けたの
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
その細い指で その鍵盤に想いを込めて
海に融けてく雪のように
貴女は誰を愛し続けて
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
肌寒い夜 暗い暖炉 ブルーのムートン
暖かい火もともさずに
貴女は誰を愛し続けるの
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
夜も更けた部屋 たった一人 ピアノに告白
部屋は涙で溢れそう
貴女は誰に愛を奏でる
十一月二十三日
村下孝蔵の『初恋』で連想するあの少年は白井さんとは違う。小学生のころ、好きなくせにわざと知らんぷりを装っていた男の子。その男の子の家は、交差点から少しうちに入ったところにあって、垣根に赤いバラが咲いていた。遊びに行くと、中庭の丸テーブルに腰かけて、お母さんがトーストにバターをたっぷり塗って、グラニュー糖をまぶして、おやつ代わりに食べさせてくれた。その少年とは、その後、一度だけ会った。小学校の同窓会で、彼の大学の学園祭に誘われた。会ってみて、感じたのは違和感だけ。昔の想いが蘇らなかった。少年は青年になっていた。青っぽさと成熟の違い?彼とはそれっきり。
浜口庫之助作詞作曲の『バラが咲いた』を歌っていた幼気な少女は、赤いバラと少年を共通の観念でとらえていた。赤いバラは少女の心の花。永遠のナルシシストの象徴。赤いバラの花言葉は、陳腐な言葉。
「あなたを愛しています」
と言っていたが、わたしには意味が分からない。そこで、阿久悠の『もしもピアノが弾けたなら』のような歌が生まれる。
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
その細い指に 慎ましやかな想いを込めて
風に震える花のように
貴女は誰に恋を仕掛けて
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
夕暮れの部屋 赤く染まるレースのカーテン
部屋の明かりもつけないで
貴女は誰に恋を仕掛けたの
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
その細い指で その鍵盤に想いを込めて
海に融けてく雪のように
貴女は誰を愛し続けて
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
肌寒い夜 暗い暖炉 ブルーのムートン
暖かい火もともさずに
貴女は誰を愛し続けるの
ぽろろん ぽろろん んーん
ぽろろん ぽろろん ぽろろん
夜も更けた部屋 たった一人 ピアノに告白
部屋は涙で溢れそう
貴女は誰に愛を奏でる
十一月二十三日
村下孝蔵の『初恋』で連想するあの少年は白井さんとは違う。小学生のころ、好きなくせにわざと知らんぷりを装っていた男の子。その男の子の家は、交差点から少しうちに入ったところにあって、垣根に赤いバラが咲いていた。遊びに行くと、中庭の丸テーブルに腰かけて、お母さんがトーストにバターをたっぷり塗って、グラニュー糖をまぶして、おやつ代わりに食べさせてくれた。その少年とは、その後、一度だけ会った。小学校の同窓会で、彼の大学の学園祭に誘われた。会ってみて、感じたのは違和感だけ。昔の想いが蘇らなかった。少年は青年になっていた。青っぽさと成熟の違い?彼とはそれっきり。
浜口庫之助作詞作曲の『バラが咲いた』を歌っていた幼気な少女は、赤いバラと少年を共通の観念でとらえていた。赤いバラは少女の心の花。永遠のナルシシストの象徴。赤いバラの花言葉は、陳腐な言葉。
「あなたを愛しています」


