思わずこくりと喉を鳴らす私の耳元で、白夜が吐息を漏らした。
「わからんヤツだな。痛いだけだと言ってるだろう」
どうやら私が、彼の制止を払って飛び降りようとしたと思ったようだ。
「ち、ちが……」
私は、彼の腕の中で何度も首を横に振り……。
「……そうだったとしても、こうして助けてくれるくせに」
ポツリと呟いた声を自分の耳で拾って、何故だかはっきりと確信できた。
そう。白夜はきっと、これから先、何度もこうして、私を守ってくれる。
「え?」
白夜が、困惑気味に聞き返してくる。
『回収』なんて言い方をされたから、白夜は現世を元に戻したいだけで、私のことなんてどうでもいいんだと思っていた。
味方はいない、誰からも必要とされない、生まれ変わることも叶わない――白夜に嫁げば、幽世での寂しい永遠が私を待っている。
そんな風に、悲観していた。
でも今、なんとなくだけど、白夜と過ごす永遠に光明を見出せた気がする――。
胸がとくんと淡い音を立てるのを自覚して、私は慌てて顔を伏せた。
「きっ……聞こえた?」
耳が熱くて、声が裏返るのを隠せない。
「なに?」
「わからんヤツだな。痛いだけだと言ってるだろう」
どうやら私が、彼の制止を払って飛び降りようとしたと思ったようだ。
「ち、ちが……」
私は、彼の腕の中で何度も首を横に振り……。
「……そうだったとしても、こうして助けてくれるくせに」
ポツリと呟いた声を自分の耳で拾って、何故だかはっきりと確信できた。
そう。白夜はきっと、これから先、何度もこうして、私を守ってくれる。
「え?」
白夜が、困惑気味に聞き返してくる。
『回収』なんて言い方をされたから、白夜は現世を元に戻したいだけで、私のことなんてどうでもいいんだと思っていた。
味方はいない、誰からも必要とされない、生まれ変わることも叶わない――白夜に嫁げば、幽世での寂しい永遠が私を待っている。
そんな風に、悲観していた。
でも今、なんとなくだけど、白夜と過ごす永遠に光明を見出せた気がする――。
胸がとくんと淡い音を立てるのを自覚して、私は慌てて顔を伏せた。
「きっ……聞こえた?」
耳が熱くて、声が裏返るのを隠せない。
「なに?」