花恋とならば、乗り越えることができると思っていたのに、世間に負けてしまった自分が悔しかった。
瑠那は花恋に別れを告げた。
花恋を好きな気持ちは、ずっと変わらないことも伝えて。
先程まで降り続いていた雨はいつの間にか上がり、空には虹がかかっていた。
*
別れてからも、変わらず連絡を取り合い、遊びに行くことや、お泊まりもしていた。
お互いに彼氏や彼女が居ようとも関係はない。だって、恋人ではなく、大親友になった
のだから。この理屈は通る人と、通らない人がいることも、後に分かった。
「元カノなのだから」と懸念されることもあった。でもそれは、あの時付き合い始め、別れを迎えたからこそ、分かる感情だった。きっと、理解されないと分かっていても、瑠那たちは、2人だけの道を歩み続けるのだった。
桜が咲き始めた日、久しぶりに瑠那と花恋は会うことになった。お互いにとてもワクワクとした気分だった。
花恋の誕生日も兼ねて、お店を事前に予約しておいた。バースデーサプライズを行うために。色々なお店を検索して考えた。花恋のために、お店を選んでいる時間はとても幸せだった。
花恋の喜ぶ顔が見たいから。純粋にその想いだけで。
当日、予約をしたお店に行くまでは、カラオケに行ったり、ゲームセンターに行ったり、カフェでひたすら近況報告をしたり、くだらない話をしたり、とても満喫できた、最高の1日になった。
花恋の中でも最高の思い出として残ってくれることを、瑠那は密かに望んでいた。
夜も遅くなり、帰らなければいけなくなった。本当はもっと一緒に居たい。時が止まってほしいと願う程に、そう思っていた。思いはお互いに一緒だった。だけども、社会人。次の日は仕事なのだ。あまり遅い時間まで外を出歩くことや、次の日の仕事に支障を来してはならない。
花恋を駅のホームまで送り、花恋の乗る電車が遠ざかり見えなくなることを見届けてから、瑠那は帰路についた。
隣に花恋が居ないことが、とても寒く感じた。
家に帰る途中、バッグの中でスマートフォンが振動した。花恋からだった。
『今日はありがとうございました! 久しぶりに会えて、楽しかったです!』と、画面には表示され、可愛らしいスタンプが送られて来た。
『私も久しぶりに花恋と会えて楽しかったよ。また、予定合わせて、遊ぼうね!』
『はい! 是非、遊びましょう!』
瑠那は花恋に別れを告げた。
花恋を好きな気持ちは、ずっと変わらないことも伝えて。
先程まで降り続いていた雨はいつの間にか上がり、空には虹がかかっていた。
*
別れてからも、変わらず連絡を取り合い、遊びに行くことや、お泊まりもしていた。
お互いに彼氏や彼女が居ようとも関係はない。だって、恋人ではなく、大親友になった
のだから。この理屈は通る人と、通らない人がいることも、後に分かった。
「元カノなのだから」と懸念されることもあった。でもそれは、あの時付き合い始め、別れを迎えたからこそ、分かる感情だった。きっと、理解されないと分かっていても、瑠那たちは、2人だけの道を歩み続けるのだった。
桜が咲き始めた日、久しぶりに瑠那と花恋は会うことになった。お互いにとてもワクワクとした気分だった。
花恋の誕生日も兼ねて、お店を事前に予約しておいた。バースデーサプライズを行うために。色々なお店を検索して考えた。花恋のために、お店を選んでいる時間はとても幸せだった。
花恋の喜ぶ顔が見たいから。純粋にその想いだけで。
当日、予約をしたお店に行くまでは、カラオケに行ったり、ゲームセンターに行ったり、カフェでひたすら近況報告をしたり、くだらない話をしたり、とても満喫できた、最高の1日になった。
花恋の中でも最高の思い出として残ってくれることを、瑠那は密かに望んでいた。
夜も遅くなり、帰らなければいけなくなった。本当はもっと一緒に居たい。時が止まってほしいと願う程に、そう思っていた。思いはお互いに一緒だった。だけども、社会人。次の日は仕事なのだ。あまり遅い時間まで外を出歩くことや、次の日の仕事に支障を来してはならない。
花恋を駅のホームまで送り、花恋の乗る電車が遠ざかり見えなくなることを見届けてから、瑠那は帰路についた。
隣に花恋が居ないことが、とても寒く感じた。
家に帰る途中、バッグの中でスマートフォンが振動した。花恋からだった。
『今日はありがとうございました! 久しぶりに会えて、楽しかったです!』と、画面には表示され、可愛らしいスタンプが送られて来た。
『私も久しぶりに花恋と会えて楽しかったよ。また、予定合わせて、遊ぼうね!』
『はい! 是非、遊びましょう!』
