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それから私と平塚くんは毎日ベンチでお昼ごはんを食べるようになった。
だけど一緒に教室を出たりはしない。
私が先にベンチに座って食べ始めたところに、平塚くんがやってくる感じだ。
そして必ず1人分のスペースを開けて座る。
まるでここに別の誰かが座るのを待っているような気分になってくる。
「次は体育だから、お腹一杯に食べないほうがいい」
お弁当のほとんどを食べてしまった跡で、平塚くんがそんな風に言ってきた。
「私はいいの。体育は休むから」
そう答えると平塚くんは一瞬目を大きく見開いたけれど、それ以上は突っ込んで質問してこなかった。
質問されれば答えるつもりで居たので、少し拍子抜けしてしまう。
「男子は体育でなにやるの?」
「サッカー」
「へぇ。またモテるんじゃない?」
その言葉に平塚くんは少しだけ顔をしかめて見せた。
それが可愛らしくてつい笑ってしまう。
それから私と平塚くんは毎日ベンチでお昼ごはんを食べるようになった。
だけど一緒に教室を出たりはしない。
私が先にベンチに座って食べ始めたところに、平塚くんがやってくる感じだ。
そして必ず1人分のスペースを開けて座る。
まるでここに別の誰かが座るのを待っているような気分になってくる。
「次は体育だから、お腹一杯に食べないほうがいい」
お弁当のほとんどを食べてしまった跡で、平塚くんがそんな風に言ってきた。
「私はいいの。体育は休むから」
そう答えると平塚くんは一瞬目を大きく見開いたけれど、それ以上は突っ込んで質問してこなかった。
質問されれば答えるつもりで居たので、少し拍子抜けしてしまう。
「男子は体育でなにやるの?」
「サッカー」
「へぇ。またモテるんじゃない?」
その言葉に平塚くんは少しだけ顔をしかめて見せた。
それが可愛らしくてつい笑ってしまう。