夕飯の後に出された様々な錠剤を口に入れて飲み込みながら、ほんと、これだけでお腹がいっぱいになるよなぁと考える。


どうにか最後の1錠を飲み干して今日の分が終わったことを母親に報告した。


母親は殻になった袋を確認して「よし」と、口に出して頷いた。


「もうお腹がタポタポだよぉ」


背もたれに身を預けて膨らんだお腹を擦る。


「本当ね。妊婦さんみたい」


「ちょっと、やめてよお母さん! そこまで出てないから!」


大きな声で突っ込むとリビング内に笑い声が響いた。


母親と父親と私の3人暮らし。


狭いけれど一軒家で、5年前に中古で購入した可愛らしい物件。


トイレとお風呂は少し狭いけれど、それでも快適な生活ができている。


「そういえば今日転校生が来たんだよ」