4、どうやら過保護なようです。



その日は花音と話しながら帰った。昨日のような気まずさはなく、かといって余命のことを知り対応が変わったわけでもなく、これまでと何ら変わりなく、ゲームのことや本のことなどを話して帰った。
家に着くと親がソワソワしていた。きっとクラスで余命のことを話したからだ。昨日私が相談した時はとてもかっこよく頼り甲斐があったのに、とてつもなく過保護だ。
「お父さん、お母さん」
そう言うと2人はすごい速さで私の方を向いた。その速さに少し笑いながら、
「大丈夫だったよ」
と言った。
2人はほっとした様子で「良かった〜」と息を揃えて言っている。それを見てやはり仲がいいなと思った。