3、どうやら無事に今日が来たようです。



翌日、無事に日曜日がきた。
私は昨日と同じように安堵し、時計を見た。時刻は昨日と同じ5時前だった。
昨日は手紙の息抜きに散歩をしたが、手紙はもう書き終わったから別に散歩する理由はない。それでも私は何となく散歩をしたくなった。
きっと昨日の私は、これまで見れなかった景色を見れて嬉しかったのだろう。だから今日も散歩をする。
今日は昨日と逆の方向に歩いた。ここは日中でも交通量は少なく、静かな所だ。そんな場所はこの時間だと音が全くせず、聞こえても鳥のさえずりくらいだ。
やはりこういう場所にいると落ち着く。私は自分でも気付かぬ間に歌を歌っていた。

その日の夜、私はリビングでバラエティ番組を見ていた。見ていたときは忘れていたがふと思い出した。
この番組も私は今日で見れなくなるのか。そう思うと悲しく、自然と涙が出てくる。
すると親の目線が私の方に向いていたことに気づいた。
「沙奈恵……」
きっと私の顔を見てなにか言おうとしたのだろう。
私は親に心配をかけたくないから急いで自分の部屋に入る。そしてベッドの上に座り俯いて、呟く。
「……周りに迷惑かけてるな……」
きっと明日の学校でもさっきのような表情をしてしまう。そうしたら花音や周りの人に迷惑をかけてしまう。
それでも私は1日でも多く、生きていたい。
自分勝手だなと思いながら、私はベットに入り眠った。
また、明日が来ますように。