「そうなんだ、点滴してぐっすり眠れるようになったみたいだから安心して」

「迷惑かけてごめんね、多分立木さんに会いに行ったんだと思うけど……」

「そうだな、めっちゃ話しかけてるよ、錑の体調良くなったのは安定剤でも点滴でもなく、みゆちゃんのおかげだな」

「そう、立木さんの体調はどお?血液検査の結果はわかった?」

「まだだよ、でも今のところ落ち着いているよ」

「ねえ?あの二人一緒にいた方がお互いの体調いいのかな?」

「関係ないよ」

北山先生は珍しく声を荒げた。

「私に怒らないでよ」

「別に怒ってないよ」

「立木さんにのめり込まないでね」

北山先生は黙ったまま答えなかった。

「錑のことよろしくね、先生!」

「ああ」

北山先生は不服そうに答えた。


錑は食事を出来るようになった。