「立木さん、精神的に相当参ってるよ」

「そうか」

「しばらくの間、僕に任せてもらえるかな」

「おい、みゆに手を出したら殺すぞ」

「そ、そんなことしないよ」

「お前は昔からわかりやすいよな、みゆに惚れただろ?」

「……」

「おい、マジか?まっ俺もみゆに一目惚れしたからな、たとえお前でもみゆは渡さない」

錑はスマホを切った。







その頃龍司は毎日診療所にやってきた。

「龍司、もう東京に帰って!社長さんが留守にするなんてよくないよ」

「なら、一緒に帰ろう、みゆ」

「東京には帰らない」

「わかったよ、一旦僕は東京に帰る、また迎えに来る」

龍司は一旦東京に戻った。