「俺が間違っていたよ、サンキューなゆかり」

俺は再びアメリカへ飛んだ。

「お金を貸してください」

俺は東城氏に頭を下げた。

「やっと来たか」

そう言って東城氏は一枚の小切手を俺に手渡した。

「あの、これは」

「当面の資金だ、それからうちのメインバンクを紹介する、後は自分でなんとかしろ」

「ありがとうございます、必ずお返し致します」

「当たり前だ、みゆちゃんを幸せに出来ない男に、わしの大事な金はやれん」

「申し訳ありません」

俺は東城氏に深々と頭を下げた。

「会社を立て直してから、みゆちゃんを迎えに行けよ、まさかこのまま引き下がるつもりじゃあるまい?」

「会社もみゆも諦めません」

「そうか、その言葉信じるぞ」

「はい」

俺は東京へ戻り、会社の立て直してに全力を注いだ。

それからしばらくして、与那国島の診療所に一人の男性が訪ねて来た。