『公平へ

     たぶんこれが貴方の手に渡ったとき、きっともう私は
     この世にいないと思います。直接言えなくてごめん。


     こうやって書いてみたはいいものの、
     なんかすごいありきたりな書き出しだね。
     感動物の本とかに書いてそう。

     さて、前置きはここらへんにしておいて
     そろそろ本題に入りたいと思います。
     本題っていうのは、
     なんで私がこんな物書くことになったかなんだけど。』



     ここまで書いて手を止める。

     「やっぱり変かなぁ。」

     書いては書き直してを繰り返してはや一週間。
     これを書こうと決めたのは一週間前。
     自分が余命宣告されたときだった。