僕の世界に君は色を付ける。



病院を出るとさっきまでどんよりと曇っていた空は雲一つなく、晴れていた。
穏やかな春風が吹いて、僕の手の上に一枚の桜の花びらがふわりと舞って、落ちる。
「思い出したよ、星野。…ありがとう」
僕のモノクロだった世界を君は変えてくれた。
『辛いこと、悲しいことがあっても、前を向いて歩き続けてほしい。そして笑顔でいてほしい』
星野の言葉を胸に僕は穏やかに微笑み、前を向いて歩き出した―。