「え、京くん大丈夫!?」
星野。そう頭が理解したと同時に僕は星野の方へ勢いよく倒れこんでしまった。
「うわっ!?…京くん!?」
星野が名前を呼びながらぼくの額に手を当ててくる。
「熱っ!!ちょっ、立てる?」
星野に支えてもらいながら僕はなんとか自室まで上がった。
「今……何時?」
ベッドの上でズキズキ痛む額を抑えながら星野に訊いた。
「何時って、夕方の五時」
さっき起きた時には朝だったのに、もうそんなに経っていたらしい。
「京くん、頭痛薬とか、飲んだ……?」
「……いや、飲んでない」
頭痛薬なんて、家にはない。最近体調不良を起こすこともなかったし、買っていなかった。
「……お腹減った…」
昨日の夕方ごろから何も食べていないため、そんな言葉が思わず口から零れた。
「朝ご飯とか、食べた?」
「……昨日の夕方からなんも食べてない」
迷惑をかけるわけにはいかないし、そこは嘘でも『食べた』というところなのに。