「…え?」
「だから、お金」
「あ、はい」
星野の手の平に百円を置くと、星名は首を横に振った。
「……?」
「プリクラの値段ってご存じ?」
「え、いや、知らないけど百円?」
「残念、四百円でしたー」
「え、高っ!!」
あの機械でこんな写真を撮るだけでそんなにお金を取られるなんて…。
僕にはぼったくりに思えた。
「じゃあー、今回は半強制的に付き合わせたところもあるかなーって思うから、割り勘でいいよ!」
割り勘って……。僕は何のために恥をさらしてこんな写真を撮って、挙句お金を払わされたんだろうか。
「はい」
僕は、二百円を渡すとゲームセンターを出ようと、出口へと歩き出した。
「あっ、どこか行きたいところあった?」
「家に帰ろうかと」
僕がそう言うと星野は
「えー!?まだまだだよ」
と引き留めた。