「何何何!?」
「あはは、面白い反応するね」
『まずは、一枚目!』
機械が再びしゃべりだし、何が何だか分からない僕はただただ恐怖だった。
「何が一枚目なの?」
「いいから」
何もよくはない。
しばらくすると、正面のモニターに女子二人が密着してピースをしている写真が表示された。
『まずはこのポーズをしてね!』
「はぁ!?」
「ほら、やろ!」
「えぇ……」
「何よ、そのあからさまに嫌そうな顔は」
結局、強制的に『プリクラ』というやつを撮らされた。
しかも、編集まであるらしく、僕の写真に猫耳なんか追加された。
「いやー、楽しかったねー」
そう言いながら渡してくる写真を受け取ると、そこには明らかに盛りすぎて、最早原型がなくなっている星名と僕の写真があった。写真に写り慣れていない僕の顔は恐ろしいほど不自然に引きつっている。
「何、これ…」
「あ、そうだった。お金、ちょうだいね。君のためのプリクラだったんだから」