ジリジリと照り付ける日差しに腹を向けて、短かった人生を振り返る。

 もう立ち上がる元気は残されていない。

 ただ、無言で地面に倒れていた。

 背中から幼少期の懐かしさを感じた。

 戻ることのないあの日々が、外の世界を夢見たあの日々が鮮明に思い出される。




 

 一瞬だった。


 何も誇れることはなかった。

 
 それでも、幸せだった。


 この世に授かった命を僕は必死に生きた。


 それが遠回りだったとしても、何気ない日々が幸せだった。

 
 必死に生きたからこそそれを幸せに思えた。

 
 落ちこぼれた人生だったかもしれないけど。