「悪い、俺はこれからデートなんだ。先に帰るわ」
 
 「わかった、お幸せにな」

 「おう、クマオも早く相手を見つけろよ」

 「言われなくてもそうするよ」
 
 「そうだよな。じゃあな」

 ミミタの飛び立つ背中を見送る。
 
 これが最後かもしれない、と思うと胸に来るものがある。
 別れには慣れたはずなんだけどな。


 相手を探す、なんて僕には向いていない。

 容姿端麗なわけでも所謂イケボなわけでもない。

 唯一良いところがあるとするなら、性格が少しいいことかな。

 自分で言ってしまうあたり、それくらいの性格といったところだろうが。



 まぁ、もう少ししか時間が残されていないことだし、どうせ暇だし、相手を探しに行ってみようと思う。