ふと目を覚ますと、丁度理子が布団から出ようとしている所だった。

「どうしたの?」

と聞くと

「ごめん、もう帰らなきゃ。」

と着替え始めた。

時計を見ると夜中の12時だった。

「じゃあ、送って行くよ。」

「ダメ、お酒飲んでるし、タクシーで帰るから大丈夫。」

「でもこんな夜中に1人だと危ないよ。」

「大丈夫だって。それより今日はホントにビックリさせられてばっかりだったけど、嬉しかったし楽しかったよ。ありがとう。」

俺は力強く理子を抱きしめた。

「苦しいよ。」

「あっ、ごめん」

と力を緩めると

「じゃ、またね、バイバイ。」

出て行ってしまった。