彼女の近くまで行くと、丁度彼女がカギを落とした。

それを拾って彼女に渡した。

彼女はキョトンとして

「ありがとうございます。」

と言って頭を下げた。

「いいえ、突然ですみません、ちょっといいですか?」

「はい、何か?」

「あの、ずっと探してました。嫌でなければ携番でもアドレスでもいいんで、教えてもらえませんか。」

彼女は少し困った顔をしたけど

「アドレスなら。」

と言ってくれたので、言ってくれたまま俺の携帯にそのまま登録した。

「ありがとうございます。今度メールするので、ダメな時間とかってありますか?」

「基本夜はダメです。昼間なら大丈夫だと思います。」

「じゃあ近いうち連絡するんで。」

と手を振って別れた。