そして1分。

 立場交代で1分。

「次に、また自己紹介をしてください。趣味の話などで話を広げても結構です。今度は相槌を打ってください」

 そして1分。

 交代して1分。

「はい。終了です」

 会場にどよめきが起こる。

「もっと話をしたい」

 という気持ちでいっぱいになるし、聞き手はもっと聞きたい、と思うのだ。

 「もっと~したい」という気持ちを持っているうちに中断することも大事なポイントである。

 相手に続きを想像させる。

 仕掛けは至って単純だが、効果的なセミナーだった。

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【サブタイトル】
ニッチ文化と広告

【本文】
 マスメディアを利用して広告を打つ場合、新聞、テレビCМ、屋外の看板、電車の中づりなどに予算を割り振って制作していた時代があった。
 現在ではWEBの媒体が成熟しつつあるので、従来のマスメディアという考え方は通用しなくなってきている。
 むしろ少数の熱狂的なファンが集うニッチ文化がターゲットになる。