そう……昨日10月25日の金曜日に私は2年付き合った彼氏に振られた

出会いはカフェのバイト先で付き合いも順調だと思っていた

私が短大を卒業して就職したのが今年の春
昨日は彼氏、いやもう元彼の20歳の誕生日だった

実は元彼とは偶然にも誕生日が同じ日で意気投合
去年の私の20歳の誕生日に

〝 もう1年飲むのを待って来年の俺の20歳の誕生日にお祝いでシャンパンでも開けようよ〟

と言われていた

それを今思えば忠実に守ってきたバカな私

友達にも会社の人との食事でも呑めないからと断っていたのに……

短大卒から就職して私はバイトを辞め休みが土日祝になった
彼は四年制大学に通っていて金土日の週3日入るシフト

短大の頃は私は火曜日以外はバイトに入っていて週に4日は彼と会えていた

就職してからは土日の彼の早上がりの日に店に顔を出して一緒に帰るようにして最低週1回では会っていた

そして入社して半年、有給がもらえたから当然10月25日に即提出

平日だけどびっくりさせようと思い話題にも出さず、ただ彼をびっくりさせたかったはずなのに……

当日彼のバイト終わりの時間にカフェに行った私は元の仲間にびっくりされた

「結璃菜ちゃん、仕事は?」
「今日は休みをとったの」

バイト仲間がスタッフルームに見に行ってくれたが
「もう帰ってた」

「ち、ちょっと来て」
元仲間に店から連れ出される

「気を悪くしないでね」
「うん」

「将真(しょうま)くんとは別れたんじゃないの?この前から別の人と付き合ってるよ」
「え?」

「今日のバイトね30分早く帰ったのよ、裏で多分彼女が待ってるって話してたらしい……」
「最近会ってなかったからかな〜あれ?将真に言われたのを私が覚えてないのかな?」

「ちゃんと確認した方がいいよ」
「うん、ありがとう……バイト中にごめんね」

私は笑顔で去った
だってまだバイトをしている将真が働きにくくなるのは可哀想だし……

カフェから遠ざかりながら将真に電話をした

「もしもし」
「何だよ」

「誕生日おめでとう……今ね店に行ったの」
「お前仕事じゃん?」

「私達っていつ別れたの?」
「えー、この前言ったじゃん、デートも日程合わないし、仕事の話ばっかだからつまんね、もういいやって」

「それは将真が拗ねただけでしょ?別れるなんて言ってないじゃない」
「じゃあ、別れる……もう大学で新しい彼女出来たし、今日の誕生日は彼女と過ごすから……じゃあな」

勝手に電話を切られた……

じゃあ、別れるって……2年付き合ってそんな簡単な言葉?

子供か!確かに年下だったけど……