今日初めて会ったとは思わないくらい、私達は通じ合った。お互いの辛さを支え合って。


愁と出逢ってからもう2ヶ月が経った。彼と出会ってからは、あっという間の毎日。
梨々花達にいじめをうけているのは愁には言っていない、心配をかけたくないから。
虐められるのは辛いけど、今日も愁に会えるって思うと、なぜか心が軽くなれた。
いじめって言っても、教科書を破かれたり、ものを隠されたりと色々されているけど、放課後までには見つかっているから大丈夫だろう。
でも、あの日、事故の日、お父さんに買って貰った水色の硝子のネックレスは事故にあった時から見つからない。警察の人も見ていないと言っていて、諦めるしかないと思っているけど、心のどこかでは、必ず見つかるという願望を捨てずにいる。
今日も梨々花達に色々されたけど、なんだかんだ放課後を告げるチャイムがなった。私は急いで帰る支度をして、学校を出た。
初めて彼に出逢った日以外は、いつも家に一旦帰って、着替えてから丘に向かっている。でも今日は、6時間目の後に小テストがあったため、学校を出るのが少し遅くなってしまった。
私が通っている高校は、勉学にそこまで力を入れてないから、小テストが比較的少なく、月に1度あるかないか。小テストがある日は、事前に愁に知らせておこうと私は心の中で思った。