目に見えない空気を可視化する

 目に見えない空気を、可視化するときどう表現するだろうか。
 人間が呼吸するところを表現すれば、目に見えない空気を感じるだろう。
 泡ではどうか。空気が泡に包まれている。
 空気を吹きかけて、何かが飛んでいるところ。
 風になびく旗。
 このように、空気は見えないので、空気が起こす現象を表現すればよい。
 では、
「この人は空気が読めない」
 というときの空気はどうか。
 この場合の空気は、場の雰囲気やその場にいる人の心情を指している。
 この空気を表現するのは難しそうだ。
 物語を組立てて表現する必要がある。
 いずれにしても、空気を表現するには、それにかかわる状況やそれがもたらす現象を表現することになる。

 また空気はどこにでもあって、我々を取り巻いている。
「人を空気のように扱う」
 というと、酷いことをしているように聞こえる。
 場合によっては、いじめである。
 空気自体は表現できないので、空気を感じさせるような表現をするのである。