フィジビリティスタディ

と質問の趣旨が理解できないようだ。
「ネットでお問い合わせ番号を打ち込むと、投函元がそちらのセンターとなっているんですが、それ以前のコンビニの場所はどうやって調べればいいんでしょうか?」
「・・・すいません、どういう目的で、お調べになりたいんですか?」
「個人的にちょっと・・・」
「申し訳ありません。そうしたご質問にはお答えしないことになっています」
「でも、配送物を受け付けたコンビニに記録が残っていると思うんですが、・・・」
「ええ、確かに残っていますが、調べるのにかなり時間がかかります」
「調べていただけませんか?」
「申し訳ありません」
「じゃあ、エリアだけでも、教えてもらえますか?」
「一応、港区のほぼ全域を対象に集配しています」 
 土岐の体から力が抜けた。念のため、港区にあるその運送会社の系列のコンビニを検索してみると、全部で五〇店舗を超えていた。一旦諦めかけたが、その中の一店舗に電話してみた。
「はい、六本木店です」
「すいません。ちょっと、配送物について、調べているんですが、バーコード番号で、そちらの店から投函されたかどうか、わかりますか」
「ええ、わかります」
「それじゃ、これから番号を言いますので・・・」
「すいません。そういうお問い合わせには、お応えしていませんので・・・」
「じゃあ、どうすれば、確認できるでしょうか」
「そのバーコードをお持ちいただければ、スキャナで読み取りますので・・・」
 土岐はそれ以上粘るのをやめた。出来ないことではないだろうが、スキャナで読み取れば一瞬だが、十二ケタの番号を電話で一つ一つ聞きながら入力することを要求するのでは、営業妨害になる。土岐は、五十数店舗の全てを踏破することにした。とりあえず、コンビニの店舗一覧から港区の店舗名をプリント・アウトした。

 翌早朝、土岐はスニーカーを履き、ジャージーを着て、新橋に向かった。日曜日の中央線はすいていた。封筒の竹内工務店の本社が千代田区内幸町にあったので、最初に千代田区の内幸町に隣接するコンビニを当たることにした。
 八時すぎに新橋駅で降りて、駅裏の貸し自転車屋でマウンテンバイクをレンタルした。
「五時までに返却願います」
と言う店員の声に送られて、そのレンタサイクルにまたがった。最初にそこから最も近いコンビニに行き、問い合わせることにした。