と申し渡されていた。脚注以外に書き込むとすると、チャプター8の章末にアペンディクスとして添付するほかにない。土岐はプロジェクトの現在価値が黒字となるために想定した数々の前提だけを簡単に列挙することに決めた。こじつけのようだが、注とアペンディクスは違う。そう土岐は自分に言い聞かせた。
慎重にアペンディクスを書き加えると、5時近くになっていた。そこで、扶桑総合研究所の鈴村に電話を入れた。
「土岐です。たったいま、報告書が完成したところです」
「あっ、そう。どんな具合?」
と鈴村は電話口で口元を綻ばせていることを推察させるような声音で言う。
「なんとかなりました。それで、あすの木曜日中にACIにメールの添付ファイルで送信するんですが、その前にちょっと見てもらえますか、確認までに・・・」
「まあ、体裁だけなら・・・内容はコメントできないと思うけど・・・」
「それから、同じファイルを砂田さんにも送信しておいた方がいいですか?」
「ああ、そうしてくれる。それじゃ・・・」
電話を切ってから、鈴村と砂田の名刺にあるアドレスにできたばかりのファイルを添付して送信した。ついでに、
〈Kakusifile〉
のアドレスにも調査報告として送信した。現地で、シュトゥーパの息子に渡した数万円相当の金額を、現地経費として請求することにした。
十二 最終報告書
土岐は事務所から木曜日の午前中に再び鈴村に電話を入れた。
「おはようございます。土岐です」
「あっ、おはよう」
「どうでしたか、報告書の方は・・・」
「まだ、パラパラと見ただけだけど、砂田君に聞いたら、
『いいんじゃないか』
って言ってたよ。
『たいしたもんだ』
ってさ。
『さすが、岩槻ゼミのドクターだ』
って感心していたよ。まあ、お世辞だと思うけど・・・」
「そうですか、ありがとうございます。それじゃ、このファイルをこれから、ACIに送信します」
と言って電話を切った。それから、添付ファイルで丸山のアドレスに送信してからコピーを1部プリント・アウトして、金井に提出した。
「とりあえず、こんな報告書を提出しました」
金井はコピーを指をなめながら一枚ずつめくる。
「へーっ、たった3日で書き上げたの。全部で四十ページもあるんだね」
慎重にアペンディクスを書き加えると、5時近くになっていた。そこで、扶桑総合研究所の鈴村に電話を入れた。
「土岐です。たったいま、報告書が完成したところです」
「あっ、そう。どんな具合?」
と鈴村は電話口で口元を綻ばせていることを推察させるような声音で言う。
「なんとかなりました。それで、あすの木曜日中にACIにメールの添付ファイルで送信するんですが、その前にちょっと見てもらえますか、確認までに・・・」
「まあ、体裁だけなら・・・内容はコメントできないと思うけど・・・」
「それから、同じファイルを砂田さんにも送信しておいた方がいいですか?」
「ああ、そうしてくれる。それじゃ・・・」
電話を切ってから、鈴村と砂田の名刺にあるアドレスにできたばかりのファイルを添付して送信した。ついでに、
〈Kakusifile〉
のアドレスにも調査報告として送信した。現地で、シュトゥーパの息子に渡した数万円相当の金額を、現地経費として請求することにした。
十二 最終報告書
土岐は事務所から木曜日の午前中に再び鈴村に電話を入れた。
「おはようございます。土岐です」
「あっ、おはよう」
「どうでしたか、報告書の方は・・・」
「まだ、パラパラと見ただけだけど、砂田君に聞いたら、
『いいんじゃないか』
って言ってたよ。
『たいしたもんだ』
ってさ。
『さすが、岩槻ゼミのドクターだ』
って感心していたよ。まあ、お世辞だと思うけど・・・」
「そうですか、ありがとうございます。それじゃ、このファイルをこれから、ACIに送信します」
と言って電話を切った。それから、添付ファイルで丸山のアドレスに送信してからコピーを1部プリント・アウトして、金井に提出した。
「とりあえず、こんな報告書を提出しました」
金井はコピーを指をなめながら一枚ずつめくる。
「へーっ、たった3日で書き上げたの。全部で四十ページもあるんだね」


