奈緒は今起きている人間関係のトラブルを打ち明けてくれた。正直、彼女が悪いと思う部分もかなりある。それでも、僕は否定することなく話を聞いた。

 僕の高校生活がうまくいっていないのは紛れもなく自分の責任だが、もしそれを他人に指摘されたらさすがに辛くなってしまう。そんな思いをさせたくなかった。

 しばらくやり取りが続くと、彼女は吐き出し切ったようだ。