貴方だけを見つめてる


「黒崎?」

中に入ると

「やっぱり」

「どうした?」

「幸村君、熱中症。なってるでしょう?」

「何!?」

じゃなければ、不二君のあのサーブ、
いつもの幸村君だったら、返せてる球だ

「大丈夫だ」

「ダメっ」

「黒崎?」

「中学の時、無理して倒れたの
私、またあの時と同じようになるんじゃないかって
思うことがあるの。
さっきも、水分を取らなかったのは
まだいけると思ったから?」

「・・・」

図星なんだ

「お願い。タイブレークをする前に、
これだけでも、飲んでいって」

そう言って出したのは
青学に作ったドリンクだ

「悪いね」

ボトルを返してきたと思ったら
ほぼ空になっていて

「月渚、良く分かったな。精市の顔色が悪いの」

「蓮二。だって、中学の時も同じような顔色して
私たちの目の前で倒れたの忘れるわけがない。
あの時と同じくらい、顔色が悪いんだもん」

本当は、タイブレークまで、させたくなんてない

「なるほど。そういうわけか」



「蓮二は、何か分かったの?」

「精市は、わざと自分の分を飲まなかったんだ」

「え?」

「月渚の作った、このドリンク。
蜂蜜を使用しているな?」