「だって、幸村君、笑ってるもん」
「確かに」
その後だった、このゲームを取ったのが
幸村君だったこと
「黒崎、これを当てておけ」
そう言って持ってきてくれたのは
冷やされたタオルだ
「ありがとう」
「構わん」
首にタオルを当てると3月だと言うのに
ひんやりとしていて気持ちがいい
そして、立て続けにゲームを取った幸村君
「跡部の5感を奪ったな」
「あぁ。こりゃ、立海に勝ちが決まったもんじゃ」
「あぁ。しかし
青学と試合をする時間が無くなってしまうかもしれないな」
「俺達の事は気にするな」
「手塚君?」
「俺達は明日でも構わないよ。手塚次第で」
「俺は、明後日まで練習が休みだ」
そうなの?
「分かった」
「蓮二?」
「うぉ」
??
赤也の声のする方を向くと、フェンスの間に
テニスボールが入り込んでいるのが見て取れる
「何をしたんだ」
「こんなのが破れねぇ俺様じゃねぇんだよ」
ほんと、この自意識過剰、どうにかしてほしい
だけど、ゲームはほどなくして
「幸村君が・・・負けた?」
「嘘だろう?」
「いや。いい試合だったよ。ありがとう跡部」
「こちらこそ」
そう言った幸村君と跡部君。
悔しいに決まってる。だけどそれを見せないのが
幸村君だ。
「お疲れ」
「あぁ。悔しいけど、いい試合が出来てよかった」
「あぁ」
