「幸村。柳。コイツを連れて話してくるぜよ」
汗だくのまま私の腕を掴んできた仁王君
「あぁ。問題ないだろう」
「気を付けるんだよ。黒崎」
私の心配をしてくれる幸村君に
うなずくしかできない私を見て
体育館裏まで連れて来られてしまった私
「さて、ここならゆっくり話が出来るぜよ」
「に・・・」
「何故、俺には何も言わないで
こっち(東京)に越したんじゃ」
「言おうと思った。だけど
テニス部の皆に言ったとき、仁王君は練習にも来なかった。
ただそれだけ」
「なんじゃ、それは」
「別に教室が一緒だったわけでもないし
部活でしか接点のない私の言葉に、耳を傾けてくれるとは
思わないし」
「何を言っているんじゃ」
「その点、他の皆はちゃんと聞いてくれてたよ?
幸村君もあの日言ってたから皆残って話をしてくれたんでしょう?」
「儂だけ、取り残された気分じゃ」
「何言ってるの」
