貴方だけを見つめてる


月末

青学のテニス部に普通に来ると
既に青学も立海も揃っていて
立海の中にちゃんと来てくれている
仁王君をすぐに見つけられてしまうくらい
私は仁王君が好きなんだろう

向こうは、こっちに手塚君がいることに驚き
こっちはそうでもないが
仁王君は私の方を向いて動こうとしない

「黒崎」

「不二君」

「来たんだね?」

「うん。家にいてもどうしても気になっちゃうから」

「誰と話してる」

!?

「やぁ、仁王」

に、おう・・・君

ぐっと掴まれた腕が痛いくらいに熱い

「や、やめてっ」

「辞めん」

「仁王」

膝にラケットを当てたのは紛れもなく蓮二だ

「何をするぜよ」

「お前は立海のテニス部だろう?青学側にいてどうする」

「構わん。ここにコイツ(黒崎)がいるんじゃ。
儂はコイツから離れん」

「何を、言って・・・」

「そうか。なら、黒崎を賭けようか」

私を、賭ける?
それって、一体・・・

テニスコートに入っていった皆を見ると

「やぁ。ドイツに行ったと思っていたよ」

「ドイツでなくても、プロにはなります。
が、それは、今ではないということです」

「そうか。よろしく頼むよ」

立海を見ると毛利先輩がいない

「蓮二」

「どうした?」