一生懸命ノートに何かを書いている佐久間さんの横で
また、色々とデータを収集しているのであろう蓮二の姿

前を向くと、すでに4-1で柳生君と仁王君のペアが優勢していて
流石だなとまで思ってしまう

「いつも以上に気合が入っているようにみえるが」

「そう、かなぁ」

格段いつもと変わりないように見えるけど
「高校の練習も、中学からしたら
ハードかもしれないしね」

「そうだな」

ちょっと先では
ゲームセットの声が聞こえてきて
見ると、幸村君と真田君が練習を終わらせて
こちらへ向かってくるのが見える。

「ほぅ、赤也の奴はあの2人に粘っているようにみえるが」

「あぁ。副部長としての意地もあるのだろう。
だが、それではあの2人には叶わん」

「だろうね。柳生も仁王も中学でも、高校でも
レギュラーを勝ち取っている実力者だ。
あの2人にはきっと玉川や赤也でも勝てないだろうね」

幸村君がそこまで断言するなんて珍しいかもしれない。
ううん。かもじゃない。
めずらしいんだ。

「ゲームセット。柳生・仁王ペア6-2」

「お疲れ様」

「あぁ」