外で、ノートを取っている彼女に声をかけてみた

「初めまして」

「は、初めまして!」

「私は黒崎月渚。この常勝立海中で3年間マネしてて
今は立海高校で男子テニス部のマネしてます」

「さ、佐久間あかねです。
今年入学して、マネージャーになりました。」

「そっか。よろしくね。でもね?
外からじゃ分からないことも、中だとよく見えるから
中で情報を集めて行った方がいいよ。
それと、その情報は今のレギュラー人たちに生かしてもらわないと」

「活かす・・・?」

「そう」

「おーい。黒崎―」

木陰から声をかけてくれたのは、丸井君だ

「はーい」

「仁王と柳生がダブルスで玉川と赤也と試合するってよー」

「はーい。佐久間さんも
中においで」

佐久間さんの手を取って、コート内に入ると
確かに玉川君と赤也
柳生君に仁王君のペアで試合をするらしい

「こーしてるとさ、混合ダブルスも組んでみて―って
思うんだよぃ」

「確かに。そうすると、蓮二の格好の餌食になりそうだね」

「確かにな」

「何の話だ」

「お帰りなさい」

「あぁ。赤也はタフだな。
俺と試合終わらせたばかりなのに、もうダブルスをしているとは」

ドリンクを紙コップに入れたのを渡すと
飲みながらダブルスを見ている蓮二の姿

「で?彼女は」

「今の立海のマネだって。佐久間さんって言うの」

「ほぉ」