私たちが知り合って、春が過ぎ、夏が過ぎ、秋が過ぎ、冬が、終わろうとしていた。
私と夏美の関係は出会った時とは、大きく変わっていた。
良いようにとは言い難い関係に。
いや、この時はまだ良かったのかも知れない。





「夏美と梅雨って本当に親子見たい」
「後ろから見たらカップルかと思った」
「でしょ!」夏美が自慢げに言う。
もう聞き慣れた会話だ。
もうすぐで三学期も終わる頃、私たちの関係は、こう呼ばれるようになった。
夏美は嬉しそうだし、私も悪い気はしなかった。
私は、クラスとも馴染めて、みんなと仲良くなった。
それと、同時に夏美は変わっていった。

私と夏美は学校が休みの日も毎日一緒に居た。
それぐらい仲が良かったのだ。
私と夏美は本当にずーっといっしょだった。
他の友達と遊ぶ時も、グループを作る時や委員会、係も、授業で作るものさえも、全部一緒で、全部お揃いだった。
中学生なら普通なのかもしれない。
でも、私も夏美も一人でいる時間も好きだった。
だから、私たちの中では誰かとこんなに一緒に居ることは異常だった。